密出国
ヒッチハイクを失敗した次の年・・・
田舎から東京に出て来て2年目の夏だった
夜学の同級生3人でアメリカに密出国を企てた
発案者はもちろん私だった・・・
まず、横浜の入出管理事務所に行って貨物船の出入調査をした
担当の方に学校で貿易クラブに入っています
横浜港における船の出入りについて教えてください
こんなことを言ったように思う
担当者は、「ほお・・・いいね、いいね」と言って親切に教えてくれた
アメリカ行きの貨物船は「●●号」「△△号」「××号」
日本出航日は「●月●日」「出航時間○○時〇〇分」
管理事務所の窓から港を見ると貨物船がたくさん浮かんでる
この中の一つに乗って外国に行くんだと思うと
自然にほほが緩んだのを記憶してる(いよいよアメリカ)
密出国の実行日、紙袋を一つ抱えて山下公園に行った
紙袋の中には、海水パンツ、あんぱん3個、タオル
密出国が成功するかどうかは
船が日本の領海を超えるまでじっと船の中に潜んでいること
おおよそ12時間が経過すると領海を超える
あんぱんは4時間おきに一個食べる・・・3個だから12時間
こんなことを想定してた…と思う
海水パンツは夏だったから・・・
タオルはなぜか入っていた
結果は上手くいかなかったのです
致命的なミスは・・・乗る船が分からなかった
私の乗る貨物船がどの埠頭にいるのか聞くのを忘れてた
極めて幼稚なミスで密出国は失敗に終る(16歳の夏)
呼吸法で健康になりましょう、寝る前に気持ちよくお腹で息を吐く。
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