「髭の手相師(2)」

髭の手相師は僕を待ってた。

 

髭:お茶でも飲みに行きましょうか

僕:いいよ(苦笑い)

 

おいおい・・・お茶ですか・・・

だって相手は日雇い労務者・・・

特徴は、住所不定、氏性未定、携帯なし・・・

キャリーバック一台に全財産を入れた旅芸人・・・違ったか(笑)

住むところは路上、地下道、段ボールの中、etc

 

もうお分かりですよね

はっきり言えば乞食さんです

言葉は悪いが本当なんです(笑)

 

乞食にお茶を誘われる人って滅多にいないよ(笑)

 

駅中の喫茶店につれていかれました

汚いおやじの前に座ったんです

 

想像してください

爪の中に黒いものが入ってる

手の裏側と表側は

煙にまざって飛ぶ黒色の炭の粉、“煤で顔が汚れてる”

と同じように黒ずんだ肌・・・汚れてるんです

 

おやじがコーヒーカップをもってすするたびに見えるんです

だって何年も風呂に入ってないんだもん

大阪駅の喫茶店におやじが二人

一人は汚らしいおやじ

一人は怪しいおやじ

おかしいでしょ・・・

2時間も話を聞いてあげました

帰り際にそっと生活費を渡して別れたのであります。

 

Tell me more about it.

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