「ながぐつ(Ⅱ)」

60年前にタイムスリップ

 

<瀬戸内海の小さな島の下駄屋>

陳列の中には履物がいっぱい並んでいます

下駄は陳列の中央に美しく座っています

運動靴は数で勝負しています

革靴は俺は王様だぞという顔をして威張って隅に座っています

ながぐつは運動靴の横にどっしりとして居座っています

 

外から陳列を眺めると・・・

ながぐつは陳列の中では際立って存在感があります

ながぐつの色は黒です・・・

ながぐつは全員の意志が統一されています

色です・・・黒一色で固く結ばれています

 

黒色のながぐつは黒の光沢を放ちます

黒色のながぐつの立ち姿は品格があります

 

黒色の光沢は・・・おごそかさです

ながぐつの立ち姿は・・・毅然とした凛々しさです

ながぐつは他の靴と比べて力と威厳が月とスッポン違います

 

運動靴は白です

 

黒いながぐつが黙って立っている横に白の運動靴がたくさん並んでいます

値段は運動靴の方がながぐつより高いです

値段は高いですがながぐつの背の高さに圧倒されています

高い所からながぐつが運動靴を見下ろしているように見えるからです

ながぐつが西郷隆盛なら運動靴は矢沢永吉(ごめんなさい)です

(矢沢さんは広島出身の人です応援してあげてください)

 

ながぐつは黒です、黒の艶が光っています

黒色の光は憂いです、不気味な光です・・・

憂いはね・・・

悪い状態になることを予想し心配する光です・・・不安です

しかしです、ながぐつは人が履くものです

憂いに人(にんべん)をくっつけると“優しい”字になります

くろいながぐつの光にはやさしいエネルギーがあるということです

ながぐつは優しい気持ちを培う履物なんです

しかし、雨の日だけしか優しさは発揮できません

 

呼吸法で健康になりましょう、寝る前に気持ちよくお腹で息を吐く。

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