「トンネルの数をかぞえるためだけに、電車の旅をしたことがある。
・・・・不思議な体験だった。
・・・・
細長い暗闇ばかり眺めていると、いきなりの光がとても眩しい。
押し寄せる色彩に頭がくらりと揺れる。胎児が母親のお腹から出て
きた瞬間は、こんなだろうな、なんてことを考えて、短編の中に
そのこと書いた。」
トランヴェール、萩原さんのエッセイ、
今回は、トンネルをモチーフにした小説を書くために東京から直江津
の先の日本海沿岸まで、闇夜を見続ける旅のはなし、
ふーん、トンネルかー・・・、
昔、子供のころを過ごした瀬戸内の島にあった隧道(ずいどう)を
思い出した、島ではトンネルとは言わなかった・・・?
町と町をつなぐ穴が隧道・・・、隧道は肝試しのところ、
一人で行くと怖い、しずくが天井から落ちてきて肩や手に落ちる、
それと薄暗くて不気味な感じが子供心をやけに奮い立たせたのです。
・・・出口に来ると明るくなりほっとした記憶がある。
お母ちゃんのお腹の中、羊水の中から産道を通って空気中に出て
きたとき、僕は産声を発した・・・、
というようなことを「呼吸の本2」に書いた、
「胎児が母親のお腹から出てきた瞬間は、こんなだろうな、・・・」
僕と同じことを書いた萩原さん・・・素敵(笑)
ひょっとして、前世で出会ってるのかも・・・?
と思いながら東北の旅を終えた。
Good luck!
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