「金釣り」

小さい頃海で毎日泳いでいました

燦々と照りつける太陽の下で素っ裸になって海の中に入ります

海から上がっても素っ裸です

夏は素っ裸・・・これが基本です

 

瀬戸内海の子供は夏は誰でも海に入ります

他に遊ぶところがないからです

夏は海と一緒に朝から晩まで過ごすのが島の子供です

島の子供は泳ぐとき年齢によって体につけるものが違います

 

小学生以下

素っ裸です・・・何もつけていない姿です

島では素っ裸のガキを・・・ふりちんと言いました

島の小さい子は夏はふりちんです

 

小学校低学年

素っ裸から一歩進みます

体の大事なところだけを隠すパンツです

でもパンツではありません・・・金釣りです

 

金釣りは・・・きんつり と読みます

三角形の黒い布にひもをつけただけのものです

正直何もつけていないのと同じです

しかし、島の子供にとっては大事なことなんです

素っ裸から金釣りをつけただけで人は変わります

金釣りをつけると、俄然大人びてきます

これはつけた者しかわかりません

 

貧乏人のガキ、まともなガキ、将来男になれるガキ

島のガキは金釣りをつけるんです

これは島の掟です

島のガキは金釣りをつけて夏を過ごし

男として成長していきます

この時期に金釣りをつけるかつけないかは人生に大きく影響します

 

昔の金釣りをふと思い出しました

今年の夏は・・金釣りで過ごすのもいいかな

 

呼吸法で健康になりましょう、寝る前に気持ちよくお腹で息を吐く。

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